ABOUTセンターの紹介
信州大学
地域防災減災センターShinshu University Disaster Mitigation and Prevention Center
私たちの活動について
自然災害が頻発する信州の地で、信州大学は地域の専門家集団として、さまざまな災害の調査研究、防災減災教育に積極的に関わってきました。そして、これらの活動を通して、高等教育研究機関として地域の防災減災に貢献しうる多くの知恵や資源を培ってまいりました。
こうした信州大学の力を組織的恒常的に活用し、地域の防災減災を強力に推進する中枢機関として、地域防災減災センターが2015年4月に設立されました。
センターには4部門「防災減災教育部門」「地域連携部門」「防災減災研究部門」「医療支援部門」が置かれ、それぞれ高い専門性と地域への貢献への志をもちながら、活動を開始しています。
組織
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防災減災教育部門
公開講座や講演、シンポジウムなどを通して社会と大学における防災教育の充実と、地域防災を牽引する人材育成をめざします。
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地域連携部門
学外の防災組織・機関との連携を強化し、防災情報ネットワークの構築運用や災害時の相互協力の拡充を行います。
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防災減災研究部門
総合大学の強みを活かして、自然災害をはじめ、災害に対する社会基盤・災害文化・組織人間行動など幅広い防災科学研究を行います。
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医療支援部門
高度救急救命センターを中心に、DMAT(災害派遣医療チーム)の活動をはじめとした救命救急医療活動・災害派遣医療を推進します。
メンバー紹介
地域防災減災センター長
略歴
京都大学教育学研究科博士課程中退。専門は認知心理学、文化情報論。人の「考え方」(認知)の特徴を科学的に解明して、実生活に応用していく認知心理学の研究に取り組む。中でも、これらの成果をもとに、的確で偏りのない意思決定や判断につながる批判的思考(クリティカルシンキング)の教育をめざしている。
ひとこと
防災減災力を高めるためには、人の心理の理解が欠かせません。災害に万全の備えをしたつもりでも、緊急時には、さまざまな「思い込み」や「錯覚」のために適切な判断が妨げられ、危険な事態が引き起こされてしまいます。いざという時のために、こうした人の心理をよく理解して対策を講じておくことが重要なのです。
所属教員
略歴
信州大学大学院総合工学系研究科博士課程中退。信州大学 学術研究産学官連携推進機構 地域総合戦略推進本部 研究員でCOC「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」に携わりその後信州大学 学術研究 産学官連携推進機構 コーディネーター、信州大学 学術研究 産学官連携推進機構 地域防災減災センター 特任助教を経て現在に至る
ひとこと
災害の脅威が増す今、自ら行動できる人材が求められています。信州大学は「信州の防災学」を開講し、防災士資格認定を受けた専門的な教育を提供しています。大学と地域社会が協力し、知識と実践力を兼ね備えた人材を育成することで、より強靭で安全な社会を築きましょう。共に学び、行動し、希望に満ちた未来を創造していきたいと思います。
防災減災教育部門
略歴
名古屋大学大学院文学研究科修了。専門は自然地理学,とくに地形学。
活断層など地震で起こる地殻変動を考慮した地形の形成を研究。地震に止まらず地形と水害の関係、災害常襲地の災害文化とこれを生かした防災教育にも取り組む。
活断層など地震で起こる地殻変動を考慮した地形の形成を研究。地震に止まらず地形と水害の関係、災害常襲地の災害文化とこれを生かした防災教育にも取り組む。
ひとこと
防災は人づくりが重要です。大学教育で社会においてリーダーとなれる防災人材の育成に加えて、学校での防災教育・地域防災の活動の仕組みをつくりながら取り組んで行きます。
地域連携部門
略歴
北海道大学工学部土木工学科卒業、カリフォルニア大学デービス校土木環境工学科修了。国土交通省の研究機関、京都大学防災研究所などを経て、2016年に信州大学に就任。専門は水文、水資源、防災。令和元年千曲川災害の土木学会調査地区団長などを務める。
ひとこと
河川を中心とした水と人々の関係を俯瞰的に研究しています。令和元年東日本台風で多く発生した逃げ遅れは人命にかかわる重要な研究課題です。逃げ遅れは、普段の備え、水害の知識、心理、施設整備、予警報など人間側の要因と豪雨から氾濫・浸水までの水の物理的な諸要因の相互関係の結果です。これを踏まえ、全員が適切な避難行動をとる方策を研究しています。
防災減災研究部門
略歴
東京理科大学理学部第一部化学科卒業、同大学院理学研究科修士課程修了。米国メリーランド大学大学院火災工学科修士課程修了、機械工学科博士課程修了。専門は熱工学、火災工学、実験工学、赤外線分光、安全衛生。現在は,防護服に関して生じる人体と環境との間に生ずる熱移動と高性能繊維の紫外線劣化が防護性能へ与える影響を研究。
ひとこと
研究内容は、熱工学及び材料工学を幅広く使った横断的な研究アプローチで、「火災から人や財産を守る」ことです。防火性能の限界及び安全性をどのように使用者に認識させるか、という全く相反する点も意識した研究を実施します。
医療支援部門
略歴
横浜市立大学医学部卒業。国家公務員共済組合虎の門病院を経て1993年より信州大学医学部附属病院勤務。専門は救急・集中治療医学。現在、附属病院災害対策準備室長として、院内および地域の災害医療の質の向上に取り組んでいる。
ひとこと
救命センターでは「国内最高レベル、かつ患者さんにとって最良と感じられる救急医療・集中治療を提供する」ことを目指しています。災害への備えにおいても、命と健康を守ることに加え、人文・社会科学系など他の分野と連携することにより、安心・安全を市民が実感できる社会の構築に貢献してゆきたいと思います。
連携教員